はじめに
確率は最も実生活で役立つ分野といっても過言ではない。未来に起こりうる事象の割合である確率を勉強することは、予知能力を手に入れることにも等しい。元々、確率分野は「何とかして賭けに勝ちたい」という強い思いから始まった分野である。未来を予測することができれば、賭けでは非常に有利になる。人生には様々な分岐があり、どちらへ進むべきかを迷うことも多い。そんなとき、確率的思考ができる人とできない人では、どれだけ自分にとって有利な選択ができるかに差が生じてしまうのである。
出展:数A 確率 | 受験の月
確率が分かるようになると合理的な判断ができるようになりそうですね。
機械学習では「確率」が重要キーワードですし、これまで「順列と組合せを理解してみる」の記事を書いてきたのも確率を理解したいためです。
確率とは
「ある事象が発生する可能性の大きさを表す数値」のことである。
中学2年の時に確率の概念を習っているんですね。てっきり、高校の順列と組合せの後で習うと思い込んでいました。
確率といったら、「サイコロを1回振った時に3が出る確率は1/6である」といった例が有名です。
確率の求め方
一般式は、起こる場合が全部でn通り、事柄Aの起こる場合がa通り、その確率をpとする。
(0≦p≦1)
※確率の英語「probability(プラバビリティ:アメリカ読み、プロバビリィ:イギリス読み)」
先程の「サイコロを1回振った時に3が出る確率」では、分母側は「出る目は全部で6通り」、分子側は「3の出る目は1通り」で となります。
問題と解説
1個のさいころを投げるとき,4以上の目が出る確率を求めよ
目が4以上になるのは、4,5,6の3通りです。
出る目は全部で6通りです。
となります。
2個のサイコロを同時に投げるとき、2個のサイコロの目の和が6となる確率を求めよ
目の和が6になるのは、{1,5},{2,3},{3,3},{4,2},{5,1}の5通りです。
出る目は全部で 通りです。
となります。
1~10までの異なる番号のついた10枚のカードから、2枚のカードを取り出すという試行において、次の事象が起こる確率を求めよ。
(1) 2枚とも偶数である。
同時に取り出すため、順番は考えないことで組合せを使う。
全事象は、 通りとなる。
2枚とも偶数なのは、{2,4,6,8,10}の5枚のカードから同時に2枚を取り出すので、 通りとなる。
となります。
(2) 少なくても1枚は奇数である。
少なくても1枚は奇数ということは2枚とも偶数でなければよいことになる。よって全体から引くことする。
このように「ある事象Aに対して、この事象Aが起こらないという事象」をAの余事象といいます。
2枚とも偶数であるのは先程求めましたので、全体「1」から引けばいいです。
※全事象の確率の方針は必ず「1」となる。
となります。
リンゴ2つとバナナ4つの入ったかごから2つの果物を同時に取り出すとき、リンゴ1つとバナナ2つを取り出す確率を求めてください。
全事象は、果物6個の中から3個を選ぶ組合せなので、 通りとなります。
リンゴ2個の中から1個、バナナ4個の中から2個を選ぶ組合せは、 通りです。
よって確率は、
男4人、女3人の計7人を並べるとき、両端が2人とも女子である確率を求めてください。
全事象は、7人の並べ方なので順列となり、 通りとなります。
両端が女子となる時、両端の二人の並べ方は、、間の5人の並べ方は
よって求める確率は、
最後に
今回はあくまで基礎の部分です。これすら自分的にはまだ勉強不足なところがありますが大まかな確率の概念が分かれば良しとします。
機械学習や統計で使っている確率はまた違った求め方になりますので、次回に説明していきます。