はじめに
前回、順列を説明しました。今回は組合せとなります。 yaju3d.hatenablog.jp
順列と組合せの違いですが、順列の場合は「順番をつける」、組合せの場合は「順番をつけない」となります。
組合せ
組合せには下記の公式があります。Cはcombination(コンビネーション)の頭文字です。
公式:
問題と解説
A、B、C、D、Eの5人から3人を選ぶ
理解するために公式を使わずに問題を解いてみましょう。
3人を選ぶというのは、選ばれた組(3人)と選ばれない組(2人)に分けるということです。
まず、選ばれた組に1人目、2人目、3人目という「席」があると考えて順列と同様に考えます。
通りとなります。
ところが、これでは「1人目、2人目、3人目」が「A、B、C」のときと「A、C、B」のときは、組としては同じなのに重複して数えられています。
同じ3人が選ばれたときの並び方 通り分が重複しています。
これが「B、C、D」…「C、D、E」など他の組合せでも同様となるため、元の式を で割ってしまえばいいです。
通りとなります。
計算式を一般化
先程の計算式を一般化してみます。
(←より)
よって、組合せは次の方法で計算できます。
最初の式に戻すと公式と同じになります。
問題と解説
10人の人間から7人の代表を選ぶとき、選び方の場合の数を求めよ。
公式を使ってみます。
通りとなります。
これくらいならまだしも、例えば、だと計算が大変になります。
コンビネーションにはこれを簡単にできる性質があります。
先程の計算を当てはめてみます。
通りで同じとなります。
問題と解説
男6人と、女4人の計10人から4人の代表を選ぶとき、男2人と女2人となる選び方の場合の数を求めよ。
これは積の法則を使います。
通りとなります。
重複組合せ
順列に重複順列があるように組合せにも重複組合せがあります。
重複組合せには下記の公式があります。重複組合せはcombination with repetitionsですが Hを使われています。Hは同次多項式(homogeneous polynomial)がおそらく由来とのことです。
公式:
問題と解説
青,赤,黒の三種類の玉がたくさんある。この中から4つ玉を選ぶときに得られる色のパターンが何通りあるか求めよ。
3種類のものから重複を許して4個選ぶ場合の数なので、重複組合せの公式から
通りとなります。